2022年4月21日木曜日

2022年切手趣味週間の切手で歌麿と写楽のマキシマムカードを作成

切手趣味週間の切手が発売になりました。最近、記念押印はもっぱら郵頼を利用していたのですが、今回は久々に押印会場に行って来ました!

喜多川歌麿の《ポッピンを吹く娘》と東洲斎写楽の《市川蝦蔵の竹村定之進》のマキシマムカードです。もう1種、鈴木春信の《手毬つき》も入っているのですが、これはポストカードが見つからず、また押印デザインにも採用されていないので作成できませんでした。

昨年は郵便創業150年ということで、明治時代の「郵便取扱の図」「郵便現業絵巻」が選ばれていましたが、今年は「過去の切手趣味週間に採用した浮世絵から3点を選びました」とのこと。なぜ過去の作品からリバイバルなのか、郵便局のサイトでは説明が見つからないのですが…切手趣味週間75周年(1947年開始)だからですか?

 ■ 切手趣味週間

《ポッピンを吹く娘》*は1955年、《市川蝦蔵の竹村定之進》は1956年、《手毬つき》は1957年に発行された「切手趣味週間」切手なんですね。それぞれ額面は10円。時代を感じますね。

*この作品は昔《ビードロを吹く娘》と呼ばれていて、55年版も名称は「ビードロ」だったみたいです。

《ポッピンを吹く娘》は《寛政三美人》とともに歌麿の人気作品でグッズ率高いですね。また《市川蝦蔵の竹村定之進》は左目が江戸東京博物館のシンボルマークになっていることでも有名。何かコラボできるんじゃ?と思ったら江戸博は改修のため長期休館中でした。残念。

 ■ 江戸東京博物館 - シンボルマーク

春信切手は、また別の機会に使おうと思います。タイトルは《手毬つき》になっていますが、もとは12か月の風俗を描いた揃い物で、羽根つきをする少女とのペアになっている作品をトリミングしたもの。これは、数年前に千葉市美術館の春信展で見たのですが、図録を見てみると「鈴木春重(司馬江漢)の作ではないかとする意見もある」と書いてありました。うーむ……。

出版されたのが春信の亡くなった年であることや、人物表現がやや生硬であることなどからきている意見のようですが……。この作品の真贋はともかく、江漢が贋作をいくつか描いていることは確からしいです。なぜそれがわかったのかというと、「版元に頼まれて贋作描いちゃいました、てへぺろ」と江漢が日記に書いていたからだそう。現代なら刑事事件に発展しかねない事案ですが、当時は問題なかったのでしょうか。これも別のスケールで時代を感じます。

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