2024年4月22日月曜日

1月に鑑賞した展覧会


今年に入ってから、まだ展覧会の振り返りをやっていませんでした。1月は東京で以下の展覧会を鑑賞しました。

ゴッホと静物画ー伝統から革新へ(SOMPO美術館)
ゴッホを中心に静物画の歴史と変遷を体験する構成。《アイリス》と《ひまわり》のツーショットに胸熱。

キュビスム展―美の革命(国立西洋美術館)
キュビスムの起源から誕生、発展、拡散していく過程がわかります。見た目は奇抜ですが、単なる「ヘンテコな思いつき」ではなく理論的な裏付けがあり、ピュリスムや抽象絵画に発展していく系譜の中に位置づけられていることが実感できました。

モネ 連作の情景(上野の森美術館)
連作だけではなく、連作も含めたモネの世界――モネという画家が自然と向き合い、作品に取り組むプロセスをたどっていく構成が面白かった。

サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展(千葉市美術館)
浮世絵、特に美人画の展覧会ではよく見かける栄之ですが、メインで見たのは初めてです。経歴やお弟子さんの存在など、初めて知ることが多かった。

本阿弥光悦の大宇宙(東京国立博物館)
「琳派の祖」という、ふわっとした印象しかなかった光悦さんですが、思ったよりずっと幅広い分野で活躍されていたのですね。家業が刀の鑑定であることも、実は今回初めて知りました。

千葉市美術館は久しぶりの訪問になりましたが、やはり遠い!でも内容は充実していました。前半3つはいずれも、近代以降の美術史を時系列で再構成するような形のものが並びました。昨年のうちに見たかったもので、ようやく見られてスッキリ。今年はSOMPO美術館のラインナップが気になっています。北欧の神秘とかロートレックとか、好みの展覧会が色々ありますね。関西方面へも遠征してみたいと思います。


2024年4月15日月曜日

『アンネの日記』が最もよく売れた国は?

前々回の記事では、林 志弦著『犠牲者意識ナショナリズム』について簡単な感想を書きましたが、その中で「『アンネの日記』に関する記述については、そうかな?と首をかしげる所」があると

というわけで今回は、『犠牲者意識ナショナリズム』の中で気になった『アンネの日記』に関する記述についてツッコミを入れていきたいと思います。

アムステルダムの運河

気になった記述とは、以下のようなものです。

『アンネの日記』が最もよく売れた国が日本だというのは少し意外だ。1952年に初めて日本語版が出て以降、20世紀末までに400万部が売れた。少なくとも4種類の漫画版の販売部数と3種類のアニメ版を見た観客数まで足せば、日記に触れた日本人の数はもっと多くなる。
(第4章「国民化」の「東アジアの記憶とホロコーストの国民化」)

2024年4月8日月曜日

『変な家』『変な絵』

アンネ・フランク問題の続きを書こうと思っていましたが、ちょうど映画が公開中なので(観てないけど)気分を変えてこちらの感想を書いておこうと思います。映画は何か怖いらしいです。


変な家 [ 雨穴 ](楽天ブックス)
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変な絵 [ 雨穴 ](楽天ブックス)
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『変な家』の方は、だいぶ前に読みました。読了が2022年12月なのでもう1年半近く前になるのか~。たしか映画化が決まって話題になった頃で、シリーズ第2弾の『変な絵』と一緒に、書店で平積みになっていました。

「間取りミステリ」という斬新なアイデアに興味があり『変な家』の方をまず読んでみたわけですが……。この後ちょっとネタバレがあるかもしれません。あまり具体的なことは書かないつもりですが、何も知りたくないという方はご注意ください。

2024年4月1日月曜日

『犠牲者意識ナショナリズム』

背景画像をパレスチナカラーのスイカに変更しました。ウクライナカラーの小麦畑と交替で使おうと思います。

さて今回は、昨年読んだ中で、最も印象深かった本です。質量ともにボリュームがありすぎて、ひととおり読むだけでヘトヘトになりました。


『犠牲者意識ナショナリズム 国境を超える「記憶」の戦争』林 志弦(楽天)
『犠牲者意識ナショナリズム 国境を超える「記憶」の戦争』林 志弦(Amazon)

タイトルから何となく「日本人は戦争の被害ばかりを主張して加害に向き合っておらん!」と叱られる本なのかなと思っていました。しかし読んでみると、韓国とポーランドに辛辣。え、そこまで言っちゃって良いんですか……と不安になるほどの記述も。

2024年3月17日日曜日

郵頼の料金を節約したい

郵便料金の値上げを前に、85円未満の切手で風景印をもらっておこうと、せっせと郵頼しております。

郵頼でマキシマムカードを作成する場合は外側に「長3」、返信用封筒に「洋2」(ハガキサイズ)あるいは「長6」を使うのが一般的かと思います。「長6」は「長3」より少し小さいので返信用封筒としてよく使われるようです。この組み合わせなら定形郵便として送れますね。

通常のハガキを使うのであればこの組み合わせで良いのですが、大型変形フォルムカードの場合は定形外になって料金も上がるし、カードの大きさに合った封筒を用意したり(これが意外に見つからない)、変形カードが折れないように厚紙を入れたりといった準備にけっこう手間がかかります。

Hirosaki Castle

2024年3月10日日曜日

2024年の大きな石(郵活)

今年の「大きな石」(優先して時間を使いたいこと)として構想していることがいくつかあるのですが、昨年末に飛び込んできたニュースでいったん後回しになっていました。現在の優先度としてかなり高いのはこれです。

まだ決定ではありませんが、この通りに値上げされるとしたら、今年の秋から封書は110円、そして葉書は85円になります。この85円が問題なのです。現行の封書料金84円よりも1円高い。この、この1円が憎い!

2024年3月4日月曜日

読んでから見るか、見てから読むか

……というキャッチコピーをご存じの方は同世代(またはそれ以上)ですね。昭和の時代に流行った角川映画の宣伝文句です。

小説や漫画を原作にして映像作品が作成されることはよくありますが、原作を先に読みますか?それとも(映画などの)映像を先に見ますか?

私はどちらかというと「読んでから見る」派です。「ハンガー・ゲーム」シリーズや「ソロモンの偽証」なども先に原作を読んでから映画を見ました。その方が作品世界の設定がわかっていて物語に入り込みやすい気がします。

もちろん毎回読むわけではなくて……「ロード・オブ・ザ・リング」は、映画は見たものの原作をまだ(最後まで)読めてません。「ホビット」の方は(ずいぶん昔に)読んだのですけど。

最近、漫画「セクシー田中さん」のドラマ化をめぐるトラブルがあり、原作者の芦原妃名子さんが亡くなったというニュースを聞いて、原作付き映像作品についてちょっと考えてしまいました。

といっても私はこの作品、ドラマも原作もまったく知らないので作品についての言及はありません。以降は私の好きな海外ドラマ(主に英米)についての話になります。

1月に鑑賞した展覧会

今年に入ってから、まだ展覧会の振り返りをやっていませんでした。1月は東京で以下の展覧会を鑑賞しました。 ゴッホと静物画ー伝統から革新へ (SOMPO美術館) ゴッホを中心に静物画の歴史と変遷を体験する構成。《アイリス》と《ひまわり》のツーショットに胸熱。 キュビスム展―美の革命 ...