2022年3月25日金曜日

2月に鑑賞した展覧会

ブログのデザインをウクライナっぽく変えてみました(ディスプレイによっては下の小麦畑まで見えてないかもしれませんが)。2月に鑑賞した展覧会を振り返ります。


よみがえる正倉院宝物(サントリー美術館)
歴史の研究であり、技術の継承でもあると同時に、貴重な美術品を広く鑑賞できる「普及」の意味もある再現模造品。本物じゃないんでしょ?と侮ってはいけません。

フェルメールと17世紀オランダ絵画展(東京都美術館)
直前に開幕が延期されて不安でしたが、無事に開催されて鑑賞できました。賛否両論の修復作品、個人的には修復前(キューピッドなし)の方が好みです。他に気になった作品は、メツーの《鳥売りの男》と《鳥売りの女》。

上村松園・松篁・淳之 三代展(東京富士美術館)
コロナ以後の初訪問になりました。松園の美人画がメインで多数の作品が来ていましたが、松篁の動物画も良いですね。淳之さんは今回初めて拝見するかも。同時開催の山本作兵衛展もすごく密度が高くて充実していました。

3月は仕事が忙しくてあまり展覧会にも行けませんでしたが、月末までにポンペイ、ミロ展、山種の松園松篁のうち1~2展は見ようと思っています。


2022年3月16日水曜日

『アンネ・フランクの密告者』

前回にちょっと紹介した『アンネ・フランクの密告者』は、元FBI捜査官を含む「コールド・ケース」チームが、1944年にフランク一家の隠れ家を密告した「犯人」の正体を暴く――という内容です。


アムステルダムの社屋の裏に隠れ住んでいたアンネ・フランクの一家は、1944年の8月に発見され、強制収容所へ送られました。この摘発は、何者かが密告したためではないか――ということが長年言われており、一家の周辺にいるさまざまな人が「容疑者」として名指しされてきました。日記本文でもあまり好意的に書かれていなかった倉庫番、清掃業者とその妻、ベップ(協力者の一人)の妹など。また、周辺の住民が物音などで気付いて通報したという可能性もありました。

数年前には、密告ではなく食料の偽造配給切符の捜査中にたまたま発見されただけではないか――という新説を「アンネ・フランク・ハウス」が発表し、話題になりました。

2016年には、さまざまな疑惑を精査し直そうという「コールド・ケース」プロジェクトが立ち上がり、これが本書の基になっています。

(以下、内容の紹介など)

「大吉原展」その2・展示感想編

東京藝術大学大学美術館で開催中の「大吉原展」について。開催前の炎上騒動については前回詳しく書きました。今回は展示内容についての感想です。 その前に、大事なことなので前回の注意事項を繰り返しておきます。 図録は大きくて重い。東京新聞のサイトから通販可 ひととおり見る...