2023年5月24日水曜日

スープストックトーキョーについてもう少し:その2

前回に続いてスープストックトーキョー(以下「SST」)の話ですが、その前に記事をひとつリンクしておきます。この話題、すっかり終わったと思っていたのですが、タイミングが良いのか悪いのか、前回更新した翌日、プレジデントウーマンに次のような記事が公開されました。

 ■ これはバリキャリ女性にはきつい…スープストックの「離乳食無料提供」が炎上した一番の原因(千田有紀)

前回にも登場した社会学者の千田有紀さんですね。「ライフステージ」という言葉に違和感を感じたのは私だけじゃなかったみたいです。それ以外の部分は、私バリキャリじゃないし別に……って感じ。お店の雰囲気や炎上過程についても違う印象を持っています。

さて本題です。騒動の後、SSTの客層やお店の雰囲気は変わったのでしょうか?

先週行きましたが「別に変わってない」と思いました。ただコロナ5類移行後だったので、カウンター席の透明な仕切りが撤去されており、開放感が増しているという変化はありましたけど。いつものように注文していつものようにいただきました。沖縄食材のスープとカレー美味しかったよ。ゴーヤーが柔らかくて全然苦くなかった!

女子SPA! にはこんな記事があります。

 ■ スープストック騒動後にお店に行ってみたら…そこには“穏やかな世界”があった(スギアカツキ)

記事を書いたのは食文化研究家の方で、騒動後に実際にお店に行き、その様子を書かれています。該当部分を引用します。

そしてもう一つ気がついたのは、想像以上に女性一人のお客が多く、騒動とは関係なく穏やかな時間を過ごしているように思えたこと。彼女たちは読書やイヤホン装着での動画視聴を楽しんでいる様子でした。そこには、子どもへの嫌悪感などは一切漂っておらず、あの騒動を想起するような空気感はまったくありませんでした。

店内の様子は静かで穏やかだったようですが、しかしこれもお店の場所・曜日・時間帯などによって様々でしょう。静かで穏やかな時ばかりではないと思います。東京にいた頃はルミネ立川のお店によく行きましたが、ここは通路に面したところに壁がなく、オープンな作りになっているせいか、けっこうガヤガヤしていました。コロナ前は4~5人のグループでおしゃべりしている方々もよく見かけたように記憶しています。要するに普通のお店なんですよ。カフェとかどこでもそうじゃないですか?

それよりこの方が来店する前、店内の様子をどんな風に想像されていたのか、そちらの方が気になりました。「子どもへの嫌悪感」や「あの騒動を想起するような空気感」が漂う店ってどんなん?


しかし、どのお店も騒動前と同じなのかというと、そうでもないらしい。

 ■ 「スープストックトーキョー」離乳食の無償提供で…店舗で実際に起こり始めていること(日刊ゲンダイ)

上掲記事には、5月にお店を利用したOLさんの話が紹介されていました。騒がしい家族連れに遭遇し、「見慣れない光景に疲れてしま」ったそうです。OLさんのお話の部分を一部引用します。

店内に響き渡る声で入ってきた家族が私の隣の席に座ったのですが、『狭い狭い』と聞こえてくるので、何となく申し訳ない気分になって、カウンター席に移動せざるを得ませんでした…
<中略>
普段はレジでトレーに乗せられた料理が渡されるスタイルですが、無料の離乳食の準備に時間がかかったのか、店員さんが3人分の料理をわざわざその家族の席まで持ってきていました。ですが、その夫婦は『ありがとう』の一言もなく、目の前にセルフの水コーナーがあるにも関わらず、店員さんに水を持ってくることを要求する始末。

この部分が少々気になりました。店員さんが「わざわざ持ってきた」というと「子連れ様」への特別サービスに見えるかもしれませんが、そんなに特別なことでもないんです。状況によりますが、割と普通に見かける光景じゃないでしょうか。私も以前、荷物が多かった時に運んでもらったことありますよ。先に注文してから座席を確保する方式のお店だと(この順序も店舗や時間帯によって違います)、荷物を持ったまま注文してトレイを受け取ることになるので。熱いスープを持ち運ぶわけですから、安全上の理由だろうと思います。セルフのお水も、単に気づかなかっただけではないのでしょうか?

もちろん、ありがとうくらいは言った方が良いですし、店内で「狭い狭い」を連呼するのはどうかと思いますが。

思わぬ騒動になったせいで、変に知名度が上がってしまい、新規のお客さんが急に増えているのかもしれませんね。初めてのお店なら勝手がわからないこともあるでしょう。また、離乳食利用者が増えているとしても、それは「無料につられた」というより「身体に良さそうだから」という理由が大きいのではないかと思いますがどうでしょう? いずれにしても、このような混乱は、しばらくしたら落ち着くんじゃないでしょうか。というか、そうなってほしいです。

ところで、記事にはSSTに問い合せた結果として「本件の取材に関してはお断りしている状況です」と回答されたという記述がありました。以前の記事で「直接取材しないのか?」と批判的に書いてしまいましたが、こういう事情だったのかもしれませんね。


【公式店】スープストック トーキョー お母さんへの 出産祝い スープ ギフト セット(初めてお母さんになった方へ)

さて、実際に店舗に行かれた方からのちょっとした愚痴のようなツイートもありました。私が見た時点ではすでに炎上して鍵垢になっていたのですが、スクショで引用された内容にちょっと反応してしまいました。

これ純粋に疑問だったんです。キッズセットのスープってミネストローネとかカボチャのポタージュとかですよね。これは通常メニューのラインナップにもあるので、それ頼めなかったの? なんで? と思ったんですよ。で、その後考えたのですが、おそらく頼めなかったのでしょう。キッズセットと同じスープがあれば「大人向けのスープばかり」とはならないし、店員さんも当然それを勧めたはず。なので、キッズセットのスープは通常とは異なる子ども仕様のものを提供しているとしか思えないのですよね……。でも、だったら小学生もキッズセットOKにしてあげた方が良いと思うのですがダメなんでしょうか。無料の離乳食が9~11か月なのは「目安」で1歳過ぎてもOKなのに、有料のキッズセットは厳格に未就学児のみ、というのは何だかアンバランスに感じます。離乳食もキッズセットも用のない私が気にしても仕方ないのですが。

いずれにしても、その後のツイートに書いたとおり、キッズセット対象外のお子様連れの場合は、公式サイトで「常時15種類販売店舗」と表示されているお店に行かれた方が良いでしょうね。スープもカレーも種類が多いので、お子様向けのもあると思います。

で、この元ツイに対しては「事前にそれくらい調べておけ!」という批判がすごくて、そこまで言わんでもよくない? という状況になっていました。

だってね、SSTのサイトで事前に調べるの、これけっこう難易度高いですよ。長くなったのでまた記事を分けますが、次回はSSTのWebサイトが不親切だなぁと感じた点について書きたいと思います。


Soup Stock Tokyoのスープの作り方2

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