2022年5月1日日曜日

月イチで翻訳ミステリを読んでみた(2021年上半期)


しばらくアンネ・フランク関連本の話が続きましたけど、それ以外にも本は読んでいます。小説ならやっぱりミステリよね!という気持ちがあるので、「翻訳ミステリー大賞シンジケート」のサイトは時々チェックしています。次に何を読もうかな~?という時などは「書評七福神の今月の一冊」が参考になります。

 □ 翻訳ミステリー大賞シンジケート書評七福神の今月の一冊

昨年は毎月1冊はここから選んで読んでみよう!と思って頑張ったのですが、1年続けてみて「無理に選ぶのも良くないかな」と思い直しました。今年からは月イチにこだわらず、もう少し厳選して読んでいこうと思っています。

せっかくなので、昨年はどんな本を読んだのか?という所を備忘録程度に書いておきます。まずは1月から6月まで。

■ 1月度


『ラスト・トライアル』ロバート・ベイリー

「ハラハラドキドキする小説」「善と悪の法廷劇」という文言に興味を惹かれました。シリーズ3作目ということでどうしようかな……と迷いましたが、結局1作目から3冊読了しました。アメリカの南部州(アラバマ、テネシー)を舞台にした法廷劇で、序盤はいろいろと困難な局面があり気が滅入るところもあるものの、途中からギュイーンとスピードアップしていく展開が痛快でした。シリーズ作品を「最初から読むか途中から読むか」問題も難しいものがありますが、このシリーズに関しては1作目から読んだ方が良いと思います。ストーリーや登場人物に連続性があるので。最近4作目が出たみたいですが、これも読むべきでしょうか。

■ 2月度


『ロンドン謎解き結婚相談所』アリスン・モントクレア

第二次大戦後のロンドンで結婚相談所を開業した女性2人が主人公。時代背景や2人のキャラクターの良さに加え、謎めいた過去のエピソードなども織り交ぜられており、そこそこ面白く読めました。これもシリーズ第2作出ていますが、まぁ時間があればという感じかな(と思ったときは多分もう読まない)。

■ 3月度


『オクトーバー・リスト』ジェフリー・ディーヴァー

時間逆行ミステリ。第36章から始まり、次に35章(36章の40分前)、34章(35章の1時間50分前)と、少しずつ時間をさかのぼって事件が描写されるという変な形式です。逆行形式でも何とか話について行けたのは「逆さになってもディーヴァー」というか、書き方の巧みさなのかな、とは思いましたが、でも正直第4章くらいまではイマイチだったかも。登場人物のひとりが「俳優に似ている」と言われており、何となくブラピを想像してたら全然違った!(笑)

■ 4月度


『血の葬送曲』ベン・クリード

スターリン時代のソ連、レニングラード(現サンクトペテルブルグ)が舞台。5名の男女が惨殺され、遺体が線路に並べられる。被害者は顔面をはぎとられ、また奇妙な衣装を着せられるなどの細工がなされていたという猟奇殺人事件。個人的に「冷戦時代もの」と「ナチスもの」は優先順位高いです。全体の雰囲気はけっこう好きかも。でも謎解きは……そうでもなかった。

■ 5月度


『P分署捜査班 誘拐』マウリツィオ・デ・ジョバンニ

これもシリーズもので、まだ2作目なので1作目の『集結』から読みましたが、1作目を読み終えたところで、次はもういいか、という気持ちになってしまい『誘拐』は未読。

■ 6月度


『狼たちの城』アレックス・ベール

優先度の高いナチスもの。第二次大戦中のニュルンベルグが舞台です。ナチスの迫害を逃れようとしたユダヤ人の古書店主イザークは、ナチス親衛隊の将校にして腕利き捜査官のヴァイスマンになりすまして、難事件の捜査を指揮する羽目に。そんなに上手く行くものかと思いましたが……最後は何だか「続編」がありそうな終わり方でした。と思ったらあるみたい(未訳だけど)

このアレックス・ベールさん、著者名でぐぐったら全然違う名前の女性の写真ばかり出てくるので何だろう…と思ったら、ダニエラ・ラルヒャーという別の筆名を持つ女性の方なのですね。そういえば海外ドラマで「アレックス」って女性が多いですよね。名前から男性だと思われていて、登場したら女性だったというのがお約束の展開ですが、それをリアルに経験することになるとは(笑)。

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