ジャーナリストの伊藤詩織氏による映画「Black Box Diaries」は、宮城県での上映は終了しましたが、上映館は全国に広がりつつあります。
この作品、映画としてはとても優れていると思いつつ、ドキュメンタリー作品の作り方の点でいろいろ議論を呼んでおり、その点についてちゃんと書かなくてはと思いつつ、なかなか書けていません。
ひとつ注意点として書いておきたいのですが、
いま日本で上映されているのは、プライバシーの観点などから疑問が上がった箇所をいくつか修正したバージョンです。鑑賞した方の「どこが問題なのかわからなかった」という感想をいくつか目にしましたが、問題個所が修正されているから、わからなくて当然なのです。「この程度で騒ぎすぎ」ということではありません。報道記事などは昨年から少しずつまとめており、ちゃんと読んで時系列を把握して……とか思っていたのですが、だんだん記事も増えてきてXやnoteも入れると100件を超えてしまい、じっくり読むのはもう無理だなという気になってきました。ネットで読めるものをGoogleスプレッドシートにまとめたので、興味のある方は↓のリンクからご覧ください。
さて、この件についてはこのブログに何度か書いており、せっかく全国で公開されているのだから許諾問題などの続報も記録しておきたいのですが、なかなか書けないのはなぜかというと、ネット(主にX)に飛び交う言葉の応酬があまりにも攻撃的であるから。一部人格攻撃のようなことになっていて、ちょっと近寄りたくない状況が生じています。
映画自体は良い作品だと思いました。それは前回書いたとおりなのですが、批判したい点もなくはないんです。
米国アカデミー賞にノミネートされたほどの作品が日本で公開されない理由は明らかに映像の許諾問題だったわけですが、伊藤監督は海外でのインタビューで、日本社会が保守的で性犯罪を取り上げたがらないとか、安倍政権への忖度があるといった理由だけを語っていた。日本社会にそういう問題点があることは否定しませんが、それが理由ですか?違うでしょう。
また、昨年2月のステートメントで、許諾のない映像に関して海外版でも「差し替えなど、できる限り努力する」と述べていましたが、その時点ではもうすでに配給権を譲渡(売却?)しており、可能性はゼロでないにしても、ほぼ不可能だということはわかっていましたよね。それはやはり不誠実な態度ではないですか?
……ということです。これは被害者叩きではないですよ。監督だけではなく、プロデューサーや制作会社に言いたいことです。

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