2021年12月30日木曜日

11月・12月に鑑賞した展覧会

そろそろ年間ベストを決める時期になってきました。今年もベスト10は無理でベスト5になりそうですが……。

2021年展覧会納めとして、先日「大・タイガー立石展」を見てきました。埼玉は2館に分かれての同時開催で、徒歩で移動するとけっこう歩きます。あと両方で見る場合、チケットは別々なのですが「トラ割り」という券をもらえるので、それを見せると割引になります。私は最初に行った館でなぜかこの券をもらえなくて(配布忘れ?らしい)あやうく割引なしになるところでした。結局、半券を見せることで割引になりましたが……ちょっと何だかなぁという感じ。だったら最初から半券割引とかセット販売にした方が良くないですか?

それはともかく、11月と12月に鑑賞した展覧会をまとめて振り返ります。


版画の見かた ―技法・表現・歴史―(町田市立国際版画美術館)
版画というメディア全体をさまざまな角度から紹介する展覧会。芸術作品としての版画だけでなく、複製技術としての側面から「印刷」メディアまで幅広くカバーしていました。

動物の絵 日本とヨーロッパ(府中市美術館)
あれ、こんな季節に「春の江戸絵画まつり」?と思ったら違いました。江戸絵画展でおなじみの動物画や徳川家光の「ゆる作品」とともに動物を描いた西洋絵画も展示され、洋の東西を比較検討する面白い内容でした。

縄文2021―東京に生きた縄文人―(江戸東京博物館)
東京地域での遺跡や発掘調査の紹介、当時の暮らし方を再現したジオラマや、出土品からわかる交易の様子など。縄文と一口に言っても1万年以上も続いたんですよねぇ。

グランマ・モーゼス展(世田谷美術館)
素朴派の中でも大好きなグランマ・モーゼス。昨年から楽しみにしていました。自然の風景や農作業を描いた作品が面白く、東京展は特に冬季の開催なので季節感もばっちり!

聖徳太子 日出づる処の天子(サントリー美術館)
東博の展覧会は法隆寺でしたが、こちらは四天王寺メイン。「絵伝」以外にも現代につながるさまざまな太子像が鑑賞できました。山岸凉子作品の原画では、王子が笛を吹く場面が選ばれていましたが、その実物と伝わる笛の現物が冒頭に展示されています!

大・タイガー立石展うらわ美術館埼玉県立近代美術館
府中市美術館で《登呂井富士》を見てから気になっていたタイガー立石の回顧展。絵画以外にも漫画・デザイン・絵本と画業の幅が広く、またそれが優劣なく併存・融合している感じが面白かったです。


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